松本清張 文藝春秋
画家として名声を得た親友への複雑な思いを抱きながら、しがない肖像画家として生計を立てる男。夫のため、会社の重役を相手に注文取りに奔走する妻は、次第に妖しい色気を増していく。疑心暗鬼にかられた男が陥った罠とは―。 男女の業を炙り出した表題作のほか「与えられた生」など全四篇を収めた短篇集。
著者略歴 松本 清張 1909(明治42)年12月、福岡県企救郡板櫃村(現・北九州市)に生まれる。 53(昭和28)年「或る『小倉日記』伝」で第28回芥川賞を受賞。 56年、それまで勤めていた朝日新聞社広告部を退職し、作家生活に入る。 63年「日本の黒い霧」などの業績により第5回日本ジャーナリスト会議賞受賞。 67年第1回吉川英治文学賞受賞。 70年第18回菊池寛賞、90年朝日賞受賞。 92(平成4)年8月死去。 98年8月、北九州市に「松本清張記念館」が開館した。
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